インドにて、アンティークコレクターから仕入れました。
透かし彫りの草花文様が静かに浮かぶ、インドアンティークの真鍮製ケースです。
手のひらに収まる小ぶりなサイズながら、古い金工技術の繊細さと実用美が凝縮された一点です。
表面には、インドらしい細かな唐草と花模様の透かし細工が施され、内部の香りや煙をわずかに逃がす構造になっています。
長い年月を経て落ち着いた鈍色へ変化した真鍮肌も美しく、光の当たり方によって柔らかな陰影を見せてくれます。
特に印象的なのは、左右の蓋の作り。
現代の工業製品のような均一な精度ではなく、手仕事ならではの僅かな揺らぎを持ちながらも、蓋を閉めた時に「すっ」と吸い付くように収まり、非常に気持ちの良い感触があります。
これは、金属を叩き出しながら微細な歪みを整え、何度も擦り合わせて仕上げていた当時の職人技術の高さを感じさせます。
内部は片側が深く、もう片側が浅い構造になっているため、用途としては幾つかの可能性があります。
ひとつは、香料や練香、香木などを持ち運ぶための携帯香炉・香入れ。
透かし部分から香りを漏らす構造や、深さの違う収納は、香材と灰や小道具を分ける用途としても理にかなっています。
もうひとつは、嗅ぎ煙草やビーディー(インドの伝統的な巻き煙草)などを収めるための煙草入れ。
インドでは真鍮や白銅製の携帯ケースが日用品として使われており、このような筒型の意匠も古くから見られます。
個人的には、この透かし細工と内部構造から、香に関わる道具であります。
ただ、実用品でありながら装飾性も高いため、当時の持ち主が嗜好品を収めるために特注した品だった可能性もあり、用途を断定できない曖昧さもまた、この道具の魅力のひとつです。
現在では、香木やパロサント、紙巻き煙草、アクセサリー、小さなお守りなどを収めるケースとしても美しく、置くだけで異国の静かな空気を感じさせてくれるアンティークです。
同じディーラーから仕入れた、真鍮のアンティーク小物と一緒に撮影しました。
他のお品物も同時出品中ですので、気になる方はチェックしてみてください。
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SKU: god180
¥25,000価格
消費税込み
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