インドの、古い石造りのテンプル(古寺)が解体された時に、建物の一部の装飾だった部分を丁寧に回収した、残欠オブジェです。石彫りのレリーフで、完全に手彫りのお品物です。400年程前に建てられた古寺だったとの事です。
インドの乾いた風土に抱かれ、長い祈りの歳月を見つめてきた、古寺建築の装飾断片。
寺院建築の一部として壁面、あるいは柱周辺を彩っていたもので、信仰と装飾が一体となった、文化的希少アイテムです。
厚みある石に施された手彫りの仕事は、機械では決して生まれない柔らかな揺らぎを宿し、角の摩耗や欠けに至るまで、何百年単位の時間そのものが刻み込まれています。
裏側は、切り出された石肌がそのままダイナミックに残されており、美しい大地の色も確認出来ます。
中心には聖者、あるいは神格化された人物像が描かれています。
宇宙観や精神世界を象徴する神聖幾何学として古くから用いられ、ヒンドゥー教、イスラム建築、さらには地方信仰の装飾文化の中でも重要な意味を持ってきました。
人物画部分は後世に描き直されたものですが、それでもおよそ100年前の彩色と考えられます。時代を経ながらも描き継がれてきたという事実は、この断片が単なる建築材ではなく、信仰の対象として人々に扱われ続けてきた証でもあります。そして周囲には、さらに古い時代のオリジナルペイントも静かに残されています。剥離した顔料の層からは、複数の時代が折り重なるインド宗教美術特有の奥行きを感じ取ることができます。
近年、インドでも古寺解体材や宗教建築装飾の国外流出は急速に減少しており、このような断片が市場に現れる機会は年々少なくなっています。
特に手彫り石装飾で彩色痕が美しく残るものは、現地コレクターの間でも高い評価を受ける存在です。
付属の鉄製スタンドは、現地インドにてこの品のために製作しました。
朽ちた寺院の記憶を静かに立ち上がらせるような佇まいで、壁面装飾としてだけでなく、彫刻作品のように空間へ置いて愉しんでいただけます。
祈りの痕跡、風化した色彩、そして幾度も塗り重ねられた時間。インドという土地の精神性を、小さな断片の中に濃密に宿した、極めて詩的な古美術です。
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SKU: god148
¥66,000価格
消費税込み
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